お葬式やお通夜のお知らせは突然訪れるもの。そんな時、これって大丈夫?と戸惑うことは多々あるでしょう。状況や環境によって異なる場合もありますが一般常識として知っておきたい知識についてご紹介します。
今回ご紹介するのは、「葬式に行かないのは非常識?」です。
葬式に行かないのは非常識?
葬式は故人との最後のお別れの場であり、遺族にお悔やみの気持ちを伝えるための大切な場でもあります。しかし、参列しないことが非常識とは限りません。
訃報の連絡を受け取ったら、できるだけ都合をつけて葬式に参列するのがマナーですが、どうしても葬儀に出席できない場合もあります。仕事や家庭の事情、体調不良、あるいは地理的な状況により、参列が難しい場合もあります。
そのような時には、参列できない理由とお詫びの言葉を添えて、早めに連絡をいれましょう。参列できない理由については、事細かく正直に話すより、やんわりとお断りを入れることが大切です。
■葬式に行かないと決める前に再度考えてみましょう。
1.行かなかった事を後で後悔しないか
葬式は故人と直接お別れする最後の機会です。葬式が終わると故人の姿を二度と見ることができません。「最後に一目だけでも見ておけばよかった」「大の親友だったのにお別れも言えなかった」など後悔の残らないように、よくよく考えて行動した方があなたのためにも良いでしょう。
2.遺族と疎遠にならないか
故人だけでなく、その家族や親族との関わりが葬式に行かなかった事で疎遠になる可能性があります。遺族の中には「あの人は葬式にも来てくれなかった」「こちらはいつも最優先であの人のことを考えていたのに」「連絡がしづらくなった」など、あらぬ誤解を生み、疎遠になっていくことがよくあります。故人だけでなく、その遺族と今後も交流を続けていきたいのであれば、よくよく考えておきましょう。
■葬式に行けない理由の伝え方
1、急遽行けなくなった時は「やむえない事情で」と伝えましょう
仕事や家庭の事情で急遽葬儀に参加できないこともあります。例えば、急な出張や重要な会議などの職務上の責任から行けない場合や、家族の介護や子育てのために外出が困難な場合です。
仕事を理由に葬儀に参列しないことは一見冷たく感じられるかもしれませんが、現在社会では仕事と生活の両立が求められており、誰もが柔軟に対応できるわけではありません。また、家庭の都合も同様です。小さな子どもがいる場合や、高齢者の家族を介護している場合も「やむえない事情」と伝えた方がよいでしょう。
2、体調不良や健康上の理由の時は「療養中なので」と伝えましょう
体調不良や慢性的な病気、入院中の場合など、健康状態が原因で葬式に参列できないこともあります。 葬儀場は長時間座りっぱなしや、気遣いによる緊張もありますので、体調がすぐれない場合は、このような事情を伝え参列を控えるのも故人や親族への誠意になります。
3、地理的な距離や時間的な制限がある時は「遠路のため」と伝えましょう
遠方に住んでいる場合や、移動手段の問題で葬儀に出られない場合もあります。 遠方からの移動は、時間的にも金銭的にも大きな負担がかかることが多く、特に突然の訃報では準備も大変だし、無理をして長時間移動を行うよりも、「遠路のため参列できません」と丁重にお悔やみの言葉を添えて参列できないことを詫びるとよいでしょう。
また、天候の影響で移動が危険な場合、災害が発生している地域に住んでいる場合も同様に、移動が困難な旨を伝えれば理解してもらえるはずです。
■お悔やみを伝える言葉とは
お通夜や訃報の連絡を受けたときには、お悔やみの言葉を添えるのがマナーです。
お悔やみの伝える一般的な言葉は次のようになります。
「この度はお悔やみを申し上げます」
「ご冥福をお祈りいたします」
「ご愁傷様(しゅうしょうさま)でございます」
■葬式に参列できなかった場合にすべきこと
1.香典(こうでん)を渡す
香典は「香や花の代わりに霊前に添える金品」です。また故人や遺族への心配りもあります。参列できない時は、代理人に届けてもらうこもできます。
2.弔電(ちょうでん)や供花(きょうか)を送る
弔電はお悔やみの気持ちを伝える電報です。電話やインターネットで手配できますので、葬式の前日までに届くように手配しましょう。
供花の手配をするには、お悔やみを伝えるときに供花したいので、葬儀社名や斎場名をお聞きし、そこへ電話して手配しましょう。
3.通夜に参列する
お通夜は夕方から夜にかけて執り行われることが多いので、仕事終わりなどに都合をつけて参列するとよいでしょう。
4.後日、弔問(ちょうもん)する
弔問は故人や遺族のご自宅を訪れてお悔やみの気持ちを伝えるものです。お通夜や葬式が終わった3日後から四十九日までの間に、遺族に連絡し日時を調整してから訪問しましょう。
■まとめ
葬儀に出席できない理由は多様で、個々の事情によってその判断は異なります。参列できない状況でも、誠意をもって弔意を示すことで、十分に遺族の理解を得ることができますので、誠意を持って行動することをお勧めいたします。