「家族葬」という呼び方が一般的に使われるようになったのは平成の中頃からで、それまでは家族葬という呼び方はありませんでした。
家族葬は家族だけで行う場合もありますが、一般的には家族や親せき、故人と親しかった友人などで行うお葬式で、「これが家族葬」といった定義のようなものはありません。一般葬と比較すると、一般葬は故人とご縁のあった方なら特に制限することなく弔問に来ていただきますが、家族葬は遺族がお呼びする方を予め決めて行う葬儀といえそうです。家族葬と同じよう思われている葬儀の種類に「密葬」がありますが、密葬は後日、参列者を制限しない「本葬」を行いますが、家族葬では行いません。
■メリット
家族と親しい人だけで行うので、ゆっくりと落ち着いてお別れをすることができます。参列者が限定されますから、葬儀の日程や場所、内容などが決めやすくなります。一般葬にように、喪主や遺族が参列者への対応を負担に感じることもありません。
■注意点
参列者を制限するので、後日、自宅に訪れる弔問客の対応に追われることがあります。故人が亡くなったことを伝えない場合は、「なぜ、知らせてくれなかった!」「どうして式に呼んでくれなかったのか」などと言われることがあります。そうしたことから、家族葬にしたことを後悔する遺族もいます。